築30年のフルリフォーム費用はいくら?老朽化のサインと耐震診断の考え方

「築30年を迎えた家のあちこちが気になってきたが、フルリフォームでどこまで直せて費用はいくらかかるのか」というご相談は、実家を受け継いだ方や、中古住宅を購入して長く住み続けたい方から多くいただきます。築30年前後の住宅は、内装や水回り設備の劣化が目立ち始める一方で、1981年(昭和56年)6月の建築基準法改正以降に建てられた新耐震基準の住宅であることがほとんどのため、築40年・築50年の住宅に比べると傷みの度合いが軽く、予算500万円台の部分的なリフォームから検討できるケースもあります。住まい全体のフルリフォーム費用相場はフルリフォームの費用相場、坪単価の目安はフルリフォームの坪単価のページで詳しく解説しているため、ここでは築30年という築年数に絞って、老朽化のサインや耐震性能の考え方、建て替えとの比較、費用を抑えるコツをご案内します。マンションにお住まいの方はマンションのフルリフォーム費用のページをご覧ください。埼玉県・東京都で施工実績を持つ一級建築士事務所「匠プラス」がわかりやすく解説します。

私たち、匠プラスについて

  • 匠プラスは、1968年創立の株式会社市之瀬工務店が運営するフルリフォーム専門店です。
  • 一級建築士事務所として、間取り変更・耐震・断熱まで住まい全体を見てご提案します。
  • 自社大工と信頼できる協力業者が連携し、細部まで丁寧に仕上げます。
  • 木造住宅耐震診断士が在籍しており、古い住宅の耐震面も含めて相談できます。
  • 埼玉県・東京都内で幅広く対応可能です。
フルリフォーム築30年 フルリフォーム費用の無料相談はこちら

結論:築30年のフルリフォーム費用は600万円台〜2700万円程度が目安

リフォーム予算の目安イメージ

築30年前後(延床面積25坪〜35坪程度の一戸建てを想定)の住宅をフルリフォームする費用は、工事範囲によって600万円台から2700万円程度まで幅があります。内装・水回り設備の交換を中心とした工事であれば600万円台〜1200万円程度、これに断熱改修と外壁・屋根の刷新まで含めた内外装フルリフォームになると1200万円〜1900万円程度、耐震診断の結果を踏まえた補強と間取り変更までまとめて行うスケルトンリフォームになると1900万円〜2700万円程度が目安です。予算1000万円前後であれば、内外装まで含めたフルリフォームも視野に入ります。築30年前後の住宅は新耐震基準の住宅であることがほとんどで、築40年・築50年の住宅と比べると内装・設備の傷みが比較的軽いケースも多く、水回りと内装を中心とした工事であれば予算500万円台から検討できる場合もあります。ただし多くは2000年6月の基準強化(いわゆる2000年基準)より前に建てられているため、耐震性能を確認しておくことは変わらず重要なポイントです。なお、フルリフォームは「リノベーション」「フルリノベーション」とほぼ同じ意味で使われることもあります。

※記載の金額は一般的な戸建住宅の場合の目安です。建物の規模や工事範囲、劣化の状況によって費用は変わります。

築30年の家によく見られる劣化・老朽化のサイン

老朽化した住宅のイメージ

新築から30年が経つと、内装の傷みだけでなく、目に見えない部分の劣化もあちこちで進んでいます。フルリフォームの計画を立てる前に、まずどのような劣化が起きやすいのかを押さえておきましょう。

シロアリ被害と土台・柱の劣化

木造住宅では、床下の湿気や雨漏りをきっかけにシロアリが発生し、柱や土台、梁といった構造材(躯体)が内部から食害される被害が起こることがあります。シロアリ被害は解体してみないと分からないことも多く、過去に白蟻防除(防蟻処理)を行った記録が無い住宅や、床がきしむ・床の一部が沈むといった症状がある住宅は、フルリフォームの相談時にあわせて床下点検を依頼しておくと安心です。

水回り設備・給排水管の経年劣化

キッチン・浴室・トイレ・洗面化粧台といった水回り設備は、一般的な耐用年数が15年〜20年程度とされており、築30年前後になると一通り交換の時期を迎えていることが多くなります。給排水管についても、金属製の配管が使われている場合は経年劣化による腐食・サビや詰まり、漏水のリスクが徐々に高まる時期です。特に1階の床下を通る給排水管は水漏れが起こりやすく、フルリフォームでは配管工事もあわせて行うことで、その後長く安心して住み続けられます。

外壁・屋根の傷みと防水性能の低下

外壁の塗膜は10年〜15年程度で防水性能が落ち始め、築30年前後になるとひび割れやチョーキング(粉が付着する現象)が見られることも珍しくありません。屋根材も同様に劣化が進み、雨漏りの原因になることがあります。外壁・屋根の傷みを放置すると、雨水が構造材にまで浸入し、柱や土台といった躯体の腐朽につながるおそれがあるため、フルリフォームのタイミングであわせて点検しておくことをおすすめします。

断熱性能の物足りなさと結露

築30年前後の住宅は、断熱材が入っていても現行の省エネ基準より薄いことが多く、外気の寒さが冷気としてそのまま室内に伝わりやすいため、冬は寒いと感じやすく、窓ガラスやサッシ周りに結露が発生しやすいといった住み心地の悩みにつながります。壁や天井に断熱材を追加し、窓を複層ガラス(ペアガラス)や高性能な樹脂サッシに交換することで、冷暖房効率が上がり光熱費の削減につながる工事です。断熱改修は省エネ関連の補助金の対象になることもあるため、工事範囲を検討する際にあわせて確認しておくとよいでしょう。

新耐震基準でも安心しきらない、耐震性能の確認ポイント

耐震診断・耐震補強工事のイメージ

地震大国である日本では、築年数が経つほど耐震性能の確認が欠かせません。築30年前後の住宅は新耐震基準にあたる住宅がほとんどですが、だからといって耐震性能の確認を省略してよいわけではありません。

新耐震基準とは(1981年6月1日以降の基準)

建築基準法の耐震基準は1981年(昭和56年)6月1日に大きく改正され、それより前(1981年5月31日以前)の基準を「旧耐震基準」、それ以降の基準を「新耐震基準」と呼びます。築30年前後の住宅は1990年代に建てられていることが多く、新耐震基準の対象です。新耐震基準は震度6強〜7程度の大地震でも倒壊しない性能を目安としており、旧耐震基準の建物と比べて地震に対する安全性が高いとされています。ただし「築30年前後」という表現には幅があり、実際の建築当時の建築確認済証や登記簿などで建築時期を確認しておくと安心です。

2000年基準との違いと接合部の補強

木造住宅についてはさらに2000年6月にも基準が強化されており(いわゆる「2000年基準」)、地盤に応じた基礎の設計や、柱・梁の接合部を金物で固定すること、耐力壁をバランスよく配置することなどが細かく定められました。築30年前後の住宅は新耐震基準ではあるものの、この2000年基準より前に建てられていることが多く、接合部の金物補強が不十分なケースがあります。新耐震基準だからと安心しきらず、耐震診断で接合部や耐力壁の配置まで確認しておくと、フルリフォームの計画がより安心できるものになります。

耐震診断・耐震補強にかかる費用

耐震診断の費用は延床面積25坪〜30坪程度の木造住宅で10万円〜30万円程度が目安です。早めに耐震診断を受けておくと、フルリフォームの計画に無理なく組み込みやすくなります。診断の結果、接合部の金物補強や耐力壁の追加といった部分的な耐震補強という改修工事の費用は50万円〜150万円程度が目安で、旧耐震基準の住宅で必要になる大掛かりな耐震補強と比べると費用を抑えやすいことが多いです。フルリフォームで壁や床をすでに解体する工程とあわせて耐震補強を行うことで、後から単独で耐震工事を行うより費用を抑えやすくなります。自治体によっては耐震診断・耐震補強に対する補助金制度を設けていることもあるため、あわせて確認しておくと安心です。

建築確認申請が必要になるケース

建築確認申請のイメージ

築30年前後の住宅をフルリフォームする際、増築を伴う場合や、建ぺい率(敷地面積に対する建築面積の割合)・容積率(敷地面積に対する延床面積の割合)に関わる変更を行う場合は、以前から建築確認申請の対象でした。これに加えて、2025年4月の建築基準法改正により、木造2階建てなどの住宅(新2号建築物)で大規模の修繕・大規模の模様替えにあたる工事を行う場合も、新たに建築確認申請の対象になりました。新耐震基準の住宅であっても、工事内容が申請の対象にあたるかどうかは、契約前に施工会社に確認しておくと安心です。建て替えの場合は、更地から建築確認申請を行って新しく建てることになります。

工事範囲別に見る築30年フルリフォームの費用

工事費用の相談イメージ

築30年前後の住宅でどこまで工事するかによって、費用は大きく変わります。ここでは延床面積25坪〜35坪程度の一戸建てを想定し、工事範囲別の総額の目安を見ていきます。

内装・水回り中心のリフォーム(目安600万円台〜1200万円)

壁紙・フローリング・天井の張り替え、和室の畳の表替えや洋室への一新を中心とした内装工事に、キッチン・浴室・トイレ・洗面化粧台の交換と給排水管の一部更新を含めると600万円台〜1200万円程度が目安です。新耐震基準の住宅であれば耐震補強までは踏み込まず、使い勝手が不便に感じる水回りの配置はできるだけ変えずに設備のグレードを見直す工事に絞ることで、費用を抑えながら住み心地を改善できます。ただし給排水管が大きく老朽化している場合は、この範囲でも配管の入れ替え費用がかさむことがあります。

断熱改修・外壁・屋根まで含む内外装フルリフォーム(目安1200万円〜1900万円)

内装・水回り設備の刷新に加えて、壁の内部に断熱材を充填する断熱改修(単独では250万円〜400万円程度)、ひび割れの目立つ外壁やチョーキングが進んだ屋根材の刷新まで含めると1200万円〜1900万円程度が目安です。外壁・屋根の工事には足場の設置が必須で、その分の費用が別途かかります。雨漏りの原因になる下地の腐朽や劣化が大きい場合は、屋根の葺き替えや外壁材の張替えが必要になり、費用が上がることもあります。開口部(窓)を複層ガラスや高性能な樹脂サッシに交換する工事とあわせて行うと、快適性を大きく高められます。

耐震補強や間取り変更まで含むスケルトンリフォーム(目安1900万円〜2700万円)

基礎・柱・梁といった構造体だけを残し、耐震診断の結果に応じた補強・断熱改修・水回り配管の更新・大規模な間取り変更まですべて行うスケルトンリフォームは1900万円〜2700万円程度が目安です。柱と梁の接合部や筋交いといった躯体の状態まで確認しながら進められるため、床下の水漏れや腐朽が見つかった場合もその場で補修でき、家族構成の変化に合わせて資金計画を組みやすいのも特徴です。間仕切りを取り払ってLDKを一体化する、子どもの独立で使わなくなった寝室を減らす、二世帯住宅仕様に近づけるといった大がかりな間取り変更も実現しやすくなります。新耐震基準の住宅であっても、2000年基準以前の建物では接合部の金物補強が必要になることがあり、その場合は費用が上振れすることがあります。

予算500万円でできる工事の範囲

築30年前後の住宅は傷みが比較的軽いことも多く、予算500万円台であれば家全体のフルリフォームは予算的に厳しいものの、水回り4点(キッチン・浴室・トイレ・洗面化粧台)の交換とLDKの内装リフォームを組み合わせる工事は実現しやすい範囲です。対面式キッチンへの変更や収納の増設など、優先順位を絞れば取り入れられる工事もあります。外壁塗装や屋根の部分補修など、単独の工事であれば500万円以内に収まることもあります。生活に直結する水回りと、安全性に関わる外装・構造まわりを最優先にし、内装のグレードを抑えて予算内に収めるのが現実的な進め方です。どこまでの工事が実現できるかは建物の状態によって差が出るため、気になる箇所を伝えたうえで見積もりを依頼すると、予算に合わせた工事範囲を提案してもらいやすくなります。

部位別に見る費用の実例

部位ごとの費用の実例を見てみると、塗料のグレードによって変わる外壁塗装は100万円〜150万円程度、ひび割れが進んだ外壁材を新しい建材に張り替える場合は200万円〜350万円程度、キッチンをシステムキッチンに交換する場合は80万円台〜180万円程度、在来浴室(風呂場)からユニットバスへ交換する場合は80万円〜150万円程度、給湯器の交換は20万円〜40万円程度(エコキュートなどの省エネ給湯設備を選ぶ場合はさらに費用が上がることがあります)、洗面所の洗面化粧台を新品に入れ替える場合は20万円〜50万円程度が目安です。壁紙(クロス)や建具の色柄を一新する、収納力を高める造作棚を新設する、階段や浴室に手すりを設置してバリアフリーリフォームを行う、浴室に床暖房を追加するなど、素材選びや設備の選定にこだわるほど費用は上振れしやすくなります。いずれの工事を選ぶ場合も、気になる箇所があれば個別に見積もりを依頼すると実例に近い金額が把握しやすくなります。

築30年の家をフルリフォームして住み続けるメリット

家族で住み続けるイメージ

築30年前後の住宅は、子育て中の家族が思い出を重ねてきたマイホームや、庭・立地に愛着のある土地であることも多く、建て替えではなくフルリフォームを選ぶ方には次のようなメリットがあります。既存の基礎・構造体を活かせるため、解体費用や新築の建築費がかからない分、建て替えより総額を抑えやすいこと。前面道路の幅員が4m未満で敷地の境界線を後退させるセットバックが必要になる土地や、道路に2m以上接する部分が足りず再建築不可になる土地でも、既存の基礎・構造体を活かせるフルリフォームであれば工事できる場合があること。新耐震基準の柱や梁を活かしながら、断熱性能だけを現代の水準に引き上げられることです。対面式キッチンにしてご家族とのコミュニケーションを取りやすい明るいLDKにする、間仕切りを取り払ってリビング・ダイニングを一体化した開放的な空間にする、狭さを感じていた子ども部屋を増やす、玄関や廊下の段差をなくす、引き戸を採用して開き戸から交換する、階段や浴室の壁面に手すりを設置して老後を見据えたバリアフリーの動線にする、親世帯との同居に合わせて二世帯住宅仕様に近づける、ガレージやエクステリアまで含めて見直すなど、既存の構造体をできるだけ残せる自由なプランを描けるのもフルリフォームの魅力です。住み慣れた土地・間取りの記憶を残しながら、これから何十年も暮らせる理想の住環境へと生まれ変わる、住まいとしての価値も長く保てる、という点がこだわりを詰め込めるフルリフォームならではの魅力です。

フルリフォームと建て替え、築30年ならどちらが得か

建て替えとフルリフォームの比較イメージ

築30年前後の住宅を、そのまま建て替えるべきか、既存を活かすフルリフォームという選択肢で対応すべきか迷う方も多くいらっしゃいます。判断基準として、契約前に確認しておきたい注意点は次のとおりです。

建て替えの場合の費用目安

建て替えの場合、既存の建物を取り壊す解体費用(木造住宅で150万円〜300万円程度が目安)に加えて、延床面積25坪〜35坪の家を新たに造る新築(注文住宅)の本体工事費用(坪単価60万円〜100万円程度として1500万円〜3500万円程度)、設計費や建築確認申請などの各種申請費用、住宅ローンの手数料・印紙代・登録免許税・不動産取得税といった諸費用がかかり、総工費では1900万円〜4000万円程度になることが多く見込まれます。都市部など地価の高いエリアでは、建て替えの総額がさらに膨らむこともあります。建て替えでは新たに地盤調査を行う必要があり、地盤沈下のリスクなど結果によっては地盤改良費用が別途発生することもあります。

再建築不可・接道義務の土地はフルリフォームが有利

前面道路の幅員が4m未満の場合に必要になるセットバックや、道路に2m以上接する部分が足りない土地の接道義務は、建て替えを検討する際に大きな制約になります。既存の基礎・構造体を活かせるフルリフォームであれば、こうした再建築不可物件でも工事できる場合がある点は、建て替えにはない大きなメリットです。隣地に接する境界の位置によっても条件は変わるため、早い段階で土地の条件を確認しておく必要があります。

フルリフォームが有利になりやすい理由

フルリフォームは既存の基礎・柱・梁といった構造体を残す工法のため、解体費用や新築の建築費がかからない分、建て替えより安い総額に抑えやすいのが特徴です。建て替えは基礎や骨組みからすべてを解体してつくり直す全面的な工事のため、延床面積や仕様によっては費用が大幅に膨らむこともあり、コストパフォーマンスの面でもフルリフォームに分がある場合が多いです。築30年前後の新耐震基準の住宅であれば、旧耐震基準の住宅と比べて耐震補強にかかる費用も抑えやすく、建て替えとの総額差がさらに開きやすい傾向があります。既存の躯体を活かせる分、工期短縮にも結果的につながる工事であり、仮住まい費用などの諸費用も抑えやすくなります。とはいえ、床下や外壁裏の腐朽が広範囲に進む前に点検しておかないと、フルリフォームでも費用が上がり、建て替えとの差が縮まることもあります。

見積書に含まれやすい費用・含まれにくい費用

見積書のイメージ

フルリフォームの見積書には、工事費用のほかに仮設費や諸経費が加算されるほか、見落としがちな費用が含まれることがあります。代表的なものが、工事期間中の仮住まい費用(家賃・引越し費用)、建築確認申請が必要な場合の申請手数料、既存設備の解体・撤去にかかる運搬・処分費用、そして解体してみて初めて分かる劣化補修に備えた予備費です。築30年前後の住宅は、解体してみないと分からない給排水管の水漏れや壁内の劣化が見つかることがあり、想定外の追加コストが高額になりやすい点にあらかじめ留意しておく必要があります。仮住まいの工期は工事範囲によって1ヶ月〜4ヶ月程度が目安で、想定外の工事に備えて総額の1割程度を予備費として余裕を持たせて確保しておくと、資金計画が崩れにくくなります。見積もりを比較する際は、内訳が「一式」でまとめられ費用が不明な項目がないか、これらの費用が最低限総額に含まれているか、別途になるのかを事前に確認しておくことをおすすめします。

築30年フルリフォームの費用を抑える4つのコツ

相見積もり・比較のイメージ

築30年前後の住宅でも、工夫次第で費用を抑えることができます。長く住む家だからこそ、家族がどう暮らすかを踏まえて優先順位を明確にしておくと、予算配分を整理しやすくなります。

既存の間取り・配管の位置をできるだけ活かす

間仕切りや配管の位置を大きく変えず、内装と設備のグレードを見直す工事に絞ることで、解体・造作にかかる費用が比較的少ない負担で済むことがあります。間取りを大きく変える工事ほどデザインの自由度は高まりますが、その分費用も上がりやすいため、どこまで既存を活かすかを早い段階で工事会社と一緒に整理しておくと安心です。外壁・屋根など複数箇所の工事がある場合、足場を組む工事を別々の時期に行うとその都度足場代がかかるため、まとめて行うと総額を抑えやすくなります。

新耐震基準の分、断熱・水回りの更新に予算を回す

築30年前後の新耐震基準の住宅は、旧耐震基準の住宅ほど大掛かりな耐震補強が必須にならないケースが多く、その分の予算を断熱改修や給排水管の更新に回しやすいのが特徴です。耐震診断を受けたうえで補強の要否を確認し、優先順位を絞って予算を配分することで、快適性を重視したフルリフォームを実現しやすくなります。

住宅ローン控除・補助金・減税制度を確認する

断熱改修やバリアフリー化を伴う工事では、国や自治体の補助金・助成金、住宅ローン減税をはじめとした所得税の控除、リフォームローンの金利優遇を活用できる場合があります。2026年度時点では、開口部の断熱改修を支援する「先進的窓リノベ2026事業」、エコキュートなど給湯設備の省エネ化を支援する「給湯省エネ2026事業」、住宅全体の省エネ性能向上を支援する「みらいエコ住宅2026事業」といった国の補助金制度が用意されています。要支援・要介護認定を受けた方がいる世帯であれば、手すりの設置や段差の解消といったバリアフリーリフォームの費用の一部を介護保険から補助してもらえる制度もあります。リフォーム促進税制など所得税の控除を受ける場合は確定申告が必要になるため、対象となる工事内容や金額をあらかじめ確認しておきましょう。長期優良住宅化リフォームなど住まいの耐久性を長期的に向上させる工事を選ぶと、固定資産税の軽減など税制上の優遇を受けられる場合もあります。制度の内容は年度によって変更されることもあるため、詳細は国土交通省や自治体の窓口、税理士など専門家にご確認ください。

複数社に相見積もりを取る

地域の工務店から大手ハウスメーカー、設計事務所まで坪単価や対応できる工事範囲は異なるため、複数社に相見積もりを取ることをおすすめします。坪単価だけでなく積算根拠が明確な概算見積もりを提示してもらい、施工実績や保証内容から信頼性を確かめたうえで、契約前に施工会社としっかり打ち合わせることで、判断材料や価格交渉の材料を増やして比較しやすくなります。

築30年のフルリフォームに関するよくある質問

リフォーム費用の説明イメージ

Q. 築30年の家でもフルリフォームできますか?

基礎や柱・梁といった構造体がしっかり残っていれば、築30年の家でもフルリフォームは可能です。築40年・築50年の住宅と比べると傷みの度合いが軽いことが多く、内装・水回り中心の工事であれば比較的取り組みやすい築年数といえます。ただし床下や壁内の劣化は解体してみないと分からないため、まずはインスペクション(住宅診断)を受けて、構造体の状態を正確に把握することをおすすめします。

Q. 築30年でも耐震診断は必要ですか?

築30年前後の住宅は新耐震基準にあたることが多いものの、2000年基準以前に建てられているケースがほとんどで、柱・梁の接合部を金物で固定する補強が不十分なことがあります。旧耐震基準の住宅ほど必須とは言い切れませんが、耐震診断を受けておくと、フルリフォームの資金計画や工事範囲を判断しやすくなります。自治体の耐震診断助成制度を利用できる場合もあります。

Q. 予算500万円でも老朽化した家は直せますか?

予算500万円台では家全体のフルリフォームは予算的に厳しいものの、水回り4点の交換とLDKの内装リフォームを組み合わせる、あるいは外壁塗装や屋根の部分補修など単独の工事に絞ることで、予算内に収めることは可能です。生活に直結する箇所と安全性に関わる箇所を最優先にし、内装のグレードを抑えて予算配分を整理することが大切です。

Q. 見積もりより費用が上がることはありますか?

壁や床をはがしてみて初めて、給排水管の不具合や外壁裏の劣化が見つかった場合は、補修工事に追加の費用が発生することがあります。情報不足のまま工事を進めると、追加費用がかさんで割高になるケースもあるため、着工前の調査をできるだけ丁寧に行うことが大切です。追加工事に着手する前に、内容と費用について説明を受け、承認したうえで進める流れになるのが一般的です。

築30年の家は何年住める?寿命とメンテナンスの考え方

長く住み続ける住まいのイメージ

実家を引き継いだ方や、中古住宅を購入した方から特に多いのが、「築30年という節目を迎えた家に、この先何年住めるのか」という質問です。木造住宅の寿命は、適切なメンテナンスを行えば一般的な耐用年数を超えて長く住み続けられることが分かっています。木材そのものの寿命は本来長く、雨漏りや水回りの水漏れといった劣化の原因を取り除き、メンテナンスを続けることが住宅を長持ちさせる根本的な対策になります。フルリフォームで給排水管や断熱材といった老朽化した部分を新しいものに入れ替えれば、築30年の住宅でも、そのあと20年〜30年、場合によってはそれ以上住み続けることは十分可能です。ただし床下や壁内など見えない部分に深刻な腐朽が進んでいる場合や、地盤に不十分な点がある場合は、フルリフォームでは対応しきれず、建て替えを検討した方が適正なケースもあります。このまま住み続けられるか、建て替えた方がよいかを自己判断せず、インスペクションで構造体の状態を客観的に調べることをおすすめします。老後の暮らしも見据えながら、長年連れ添った持ち家をこのまま維持するか、住み替えるかはライフプランにも関わる判断のため、家族の希望や将来のライフスタイルも考慮しながら、専門家のアドバイスを聞いて優先順位を決めるとよいでしょう。

まとめ

家族で暮らし方を検討するイメージ

築30年前後(延床面積25坪〜35坪程度)のフルリフォーム費用は、内装・水回り中心であれば600万円台〜1200万円、断熱改修と外壁・屋根まで含めると1200万円〜1900万円、耐震補強や間取り変更までまとめて行うスケルトンリフォームであれば1900万円〜2700万円程度が目安です。築30年前後の住宅は新耐震基準にあたることが多いものの、2000年基準より前に建てられているケースがほとんどで、接合部の金物補強が不十分なことがあるため、耐震診断で構造体の状態を確認しておくと安心です。建て替えとの比較では、既存の構造体を活かせるフルリフォームの方が総額を抑えやすく、再建築不可・接道義務のある土地でも工事できる場合がある点も大きなメリットです。住まい全体の費用相場はフルリフォームの費用相場、坪単価の目安はフルリフォームの坪単価のページもあわせてご覧ください。「築30年の家を、耐震診断の結果を踏まえて予算内でフルリフォームしたいが、費用の目安を知りたい」といったご相談も歓迎です。新耐震基準の住宅ならではの優先順位のつけ方から、使い勝手のよい住環境づくり、思い出のあるマイホームを活かした設計・プランのご提案まで、自社の大工による仕上がりまで一貫して対応するのが匠プラスの強みです。長い目で見て安心して快適に住める住まいまで見据え、後悔しない資金計画を立てるためにも、埼玉県・東京都で築30年の住宅のフルリフォームをご検討中の方は、信頼できる一級建築士事務所である匠プラスまでお気軽にご相談ください。

私たち、匠プラスについて

  • 匠プラスは、1968年創立の株式会社市之瀬工務店が運営するフルリフォーム専門店です。
  • 一級建築士事務所として、間取り変更・耐震・断熱まで住まい全体を見てご提案します。
  • 自社大工と信頼できる協力業者が連携し、細部まで丁寧に仕上げます。
  • 木造住宅耐震診断士が在籍しており、古い住宅の耐震面も含めて相談できます。
  • 埼玉県・東京都内で幅広く対応可能です。
フルリフォーム築30年 フルリフォーム費用の無料相談はこちら