フルリフォームと建て替え、何が違う?費用・工期・建築確認申請まで徹底比較
いまの家をフルリフォームで住み継ぐか、更地にして建て替えるか、どちらが良いのか迷われる方は少なくありません。フルリフォームは既存の基礎・柱・梁といった構造体(躯体)を残しながら内装・外装・設備を作り替える工事で、建て替えは建物をすべて解体し、更地の状態から建築確認申請を行って新しく建てる方法です。両者には費用・工期・仮住まいの要否だけでなく、建築確認申請の要否や再建築不可物件での可否、耐震性能や間取りの自由度、固定資産税など税金面まで、さまざまな違いがあります。ここでは、埼玉県・東京都で施工実績を持つ、一級建築士事務所の市之瀬工務店が運営する「匠プラス」が、フルリフォームと建て替えの違いを項目ごとに比較しながらわかりやすく解説します。フルリフォームの基礎知識はフルリフォームとは、築年数別の建て替えとの比較は築年数別フルリフォームの目安、住まい全体の費用相場はフルリフォームの費用相場のページもあわせてご覧ください。
私たち、匠プラスについて
- 匠プラスは、1968年創立の株式会社市之瀬工務店が運営するフルリフォーム専門店です。
- 運営会社の市之瀬工務店は一級建築士事務所です。間取り変更・耐震・断熱まで住まい全体を見てご提案します。
- 自社大工と信頼できる協力業者が連携し、細部まで丁寧に仕上げます。
- 木造住宅耐震診断士が在籍しており、古い住宅の耐震面も含めて相談できます。
- 埼玉県・東京都内で幅広く対応可能です。
結論:フルリフォームと建て替えの違いを一覧で比較

フルリフォームと建て替えは、どちらも住まいを一新する方法ですが、違いは大きく6つの軸で整理できます。費用は、既存の基礎・柱・梁を活かすフルリフォームの方が、解体から新築工事まで行う建て替えより抑えやすい傾向にあります。工期と仮住まいの期間は、建て替えの方が長くなりやすく、フルリフォームは工事範囲によって大きく変わります。建築確認申請は建て替えなら原則必須、フルリフォームも工事内容によっては対象になりますが、接道義務を満たさない再建築不可物件では建て替えができず、フルリフォームが実質的な選択肢になることがあります。耐震性能は最新基準で設計し直す建て替えの方が高くなりやすい一方、フルリフォームも耐震補強を組み合わせれば性能を引き上げられます。間取りの自由度は更地から設計できる建て替えが最も高く、固定資産税など税金面の負担の出方にも違いがあります。フルリフォームと建て替え、どちらにするか迷う場合は、費用だけで即断せず、それぞれのメリット・デメリットを判断基準として整理することが大切です。それぞれの項目について、次の見出しから詳しく見ていきます。
費用の違い:フルリフォームは建て替えより抑えやすい

建て替えの場合、既存の建物を取り壊す解体費用(木造住宅で150万円〜300万円程度が目安)に加えて、新たに建てる新築(注文住宅)の本体工事費用、設計費や各種申請費用、住宅ローンの手数料・登録免許税といった諸費用がかかり、延床面積30坪前後の住宅であれば総額2000万円台〜4000万円台程度になることが多く見込まれます。一方フルリフォームは既存の基礎・柱・梁といった構造体を残す工法のため、解体費用や新築の建築費がかからない分、総額を抑えやすいのが特徴です。内装・水回り設備を中心とした工事であれば500万円前後、外壁・屋根まで含めた内外装フルリフォームで800万円前後、基礎・構造以外をすべて作り直すスケルトンリフォームになると1000万円〜2000万円程度が目安になることもあります。ただし旧耐震基準の住宅で老朽化が進み、耐震補強や地盤改良まで必要になる場合は、フルリフォームでも費用が上がり、建て替えとの差が縮まることもあります。一般的に建て替えの方が総額は高額になりやすいため、予算に限りがある場合は、工事範囲をどこまで抑えるかをあらかじめ整理しておくことをおすすめします。
※記載の金額は一般的な戸建住宅の場合の目安です。建物の規模や工事範囲、劣化の状況によって費用は変わります。
工期と仮住まいの違い:建て替えは半年〜1年以上かかることも

建て替えは、解体工事(1ヶ月前後)、設計・建築確認申請の手続き(数ヶ月)、新築の本体工事(4ヶ月〜6ヶ月程度)と工程が多いため、契約から完成まで半年〜1年以上かかることも珍しくありません。工事期間中は建物が存在しない状態になるため、着工から引き渡しまでの間はほぼ確実に仮住まいが必要になり、その分の家賃や引っ越し費用も長期にわたって資金計画に含めておく必要があります。一方フルリフォームは工事範囲によって工期が大きく異なり、表層リフォーム中心であれば数週間程度、内外装フルリフォームやスケルトンリフォームになると2〜3ヶ月以上かかることもあります。水回りの交換や間取り変更を伴う工事では、キッチンやお風呂、トイレが一時的に使えなくなる期間が生じるため仮住まいが必要になりますが、工事範囲を絞った部分的なフルリフォームであれば、工事中も仮住まいの必要がない、または短期間で済む場合もあります。建て替えより工期が短い分、長い期間住まいを離れずに済む点もフルリフォームのメリットです。仮住まいの要否や期間は、工事内容と現地調査の結果によって変わるため、見積もりの段階で具体的なスケジュールを確認しておくと安心です。
建築確認申請・再建築不可物件での違い

建て替えは、更地から建築確認申請を行って新しく建てることになり、工事の前提として申請は原則必須です。フルリフォームについても、2025年4月の建築基準法改正でいわゆる4号特例が縮小され、木造2階建てなどの住宅(新2号建築物)は大規模の修繕・大規模の模様替えを行う場合も建築確認申請の対象になったため、工事の内容が申請の対象にあたるかどうかは、契約前に施工会社に確認しておくと安心です。増築を伴う場合や、建ぺい率(敷地面積に対する建築面積の割合)・容積率(敷地面積に対する延床面積の割合)に関わる変更を行う場合も、以前から建築確認申請の対象です。
両者でとりわけ大きく違うのが、再建築不可物件での可否です。建築基準法では、建物の敷地が幅員4m以上の道路に2m以上接していなければならないという「接道義務」が定められています。道幅が4m未満の前面道路しかない土地や、道路に接する間口が2mに満たない土地は、この接道義務を満たさず、都市計画区域・準都市計画区域内で自治体の条例による制限にあたる土地とあわせて「再建築不可物件」となり、建て替えを行うことができません。前面道路の幅員が4m未満で道路の中心線から2m後退する「セットバック」が必要な土地で、セットバック後の敷地面積では希望する建て替えができないケースもあります。こうした土地でも、既存の基礎・構造体を活かすフルリフォームであれば、建て替えができない再建築不可物件でも工事できる場合がある点が、建て替えにはない大きな違いです。ご自宅の土地が再建築不可物件にあたるかどうかは、自己判断せず、施工会社や自治体の窓口に確認することをおすすめします。
耐震性能・構造の違い

建て替えは更地から現行の耐震基準で設計し直すため、耐震性能は最新の基準に合わせやすいのが特徴です。一方フルリフォームは既存の基礎・柱・梁といった躯体を活かす工法のため、1981年6月の建築基準法改正より前の「旧耐震基準」で建てられた住宅では、工事前に耐震診断を行い、必要に応じて耐力壁の追加や筋交いの設置、基礎の補強といった耐震補強を組み合わせることで、新築に近い耐震性能まで引き上げられるケースが多くあります。ただし解体してみないと分からない床下や壁の中の劣化、シロアリ被害による柱・土台の傷みが広範囲に及んでいた場合は、想定していた工事範囲を超えて補修・補強が必要になり、耐震性能の確保に追加の費用がかかることもあります。大地震が起きた際に倒壊のリスクをどこまで下げられるかは、建物の躯体がどの程度活かせるかによって変わるため、現地調査と耐震診断の結果は、フルリフォームと建て替えのどちらが向いているかを判断する際の重要な材料になります。
間取り・デザインの自由度の違い

間取りの自由度がもっとも高いのは、更地から設計し直し一から建て直す建て替えです。敷地の条件が許せば、親世帯との同居を見据えた二世帯住宅への組み替えや、部屋数・配置の全面的な見直しまで、既存の制約を気にせず計画できます。フルリフォームも、基礎・柱・梁だけを残すスケルトンリフォームであれば間仕切り壁をすべて取り払うことができるため、和室をLDKに開放的に変える、水回りの位置を移動するといった大幅な間取り変更が可能で、壁紙や床材の張り替えまで含めて内装を刷新できます。ただし柱の位置や配管・配線のルートなど、既存の構造に由来する制約が部分的に残ることもあり、建て替えほど自由にはならない場合があります。フルリフォームとリノベーション、フルリノベーションはほぼ同じ意味で使われることも多く、どこまで大規模な改修を行うかによって呼び方が変わります。家族の思い出が刻まれた家や、愛着・思い入れのある立地・庭をそのまま残しながら理想の暮らしを一新したい場合は、既存の構造を活かせるフルリフォームの方が向いているといえます。
固定資産税・税金面の違い

建て替えで新築した建物は、評価替えによって固定資産税評価額が見直され、床面積や設備のグレードによっては既存の建物より評価額が上がり、税額が増えることがあります。新築住宅には一定期間(要件を満たせば通常3年間、長期優良住宅の認定を受ければ5年間など)、固定資産税額が軽減される制度が設けられていますが、適用要件や軽減される期間・割合は制度改正によって変わることがあります。また建て替えでは建物の登記を新たに行うため、登録免許税や不動産取得税が発生するのが一般的です。一方フルリフォームは、増築を伴わず床面積が変わらない場合、固定資産税評価額が大きく変わることは少ないとされ、既存の登記を活かせるため登録免許税・不動産取得税が発生しないケースが多い点も違いです。耐震・省エネ・バリアフリーなど一定の要件を満たすリフォームには、所得税・固定資産税の優遇や補助金・助成金が用意されている場合もあります。住宅ローン減税(住宅ローン控除)は新築・フルリフォームのいずれも要件を満たせば利用できる場合がありますが、控除率や対象となる工事内容は制度によって異なるため、詳しい適用条件は税理士や自治体の窓口など専門家にご確認ください。構造体を活かして資産価値を維持しながら総額を抑えたいか、評価額が上がっても新築としての価値を優先するかも、判断材料のひとつになります。
フルリフォームと建て替え、どちらが向いているか

ここまで見てきたメリット・デメリットを踏まえると、次のようなケースでは戸建て・マンションを問わずフルリフォームが向いていると考えられます。愛着のある家や立地をそのまま活かしたい場合、再建築不可物件やセットバックが必要な土地で建て替えが難しい場合、建て替えより総額を抑えたい場合、現地調査で基礎・構造体の劣化が軽微だと確認できた場合です。
一方、次のようなケースでは建て替えの方が適していることがあります。シロアリ被害や雨漏りによる柱・土台の腐食が広範囲に及び、耐震診断の結果でも補強だけでは不十分と判断された場合、劣化した設備を撤去するだけでは済まず間取りを敷地いっぱいまで自由に見直したい場合、延床面積を増やす増築を伴う大掛かりな計画を考えている場合です。どちらが向いているかを自己判断で決めつけず、複数の業者に現地調査と相見積もりを依頼し、費用だけでなく工期・仮住まいの要否・建築確認申請の対象かどうか・耐震性能まで含めて比較することで、長く安心して住める住まいという、後悔のない選択につながります。
まとめ

フルリフォームと建て替えは、費用・工期と仮住まいの要否・建築確認申請や再建築不可物件での可否・耐震性能・間取りの自由度・固定資産税など税金面まで、さまざまな違いがあります。既存の基礎・構造体を活かせるフルリフォームは建て替えより総額を抑えやすく、再建築不可物件でも工事できる場合がある一方、建て替えは更地から設計し直すため間取りの自由度や耐震性能の面で優れています。どちらが向く家かは、建物の劣化状況や敷地の条件、この先どのくらい長くこの家に住む予定かによって変わるため、まずは現地調査と耐震診断で判断材料をそろえることが大切です。耐震性・断熱性までふまえた設計から、自社の大工を中心とした施工体制まで一貫して対応できるのが匠プラスの強みです。埼玉県・東京都でフルリフォームと建て替えのどちらが良いか迷われている方は、一級建築士事務所の市之瀬工務店が運営する匠プラスまでお気軽にご相談ください。
私たち、匠プラスについて
- 匠プラスは、1968年創立の株式会社市之瀬工務店が運営するフルリフォーム専門店です。
- 運営会社の市之瀬工務店は一級建築士事務所です。間取り変更・耐震・断熱まで住まい全体を見てご提案します。
- 自社大工と信頼できる協力業者が連携し、細部まで丁寧に仕上げます。
- 木造住宅耐震診断士が在籍しており、古い住宅の耐震面も含めて相談できます。
- 埼玉県・東京都内で幅広く対応可能です。